CDに対する想い 香月麻李
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ある時を境に、自分の演奏を記録として残したいと思うようになりました。 そもそも音楽は瞬間の芸術。 偉大な演奏家達が、それぞれ素晴らしい録音を残している事を鑑みれば、自分にどれほど の事ができるのか・・。 しかし、私の座右の銘の一つに、「完璧を目指さない事が、完璧を目指すコツである。」 という言葉が有ります。過去に読んだ本の中に見つけ、心にスッと溶け込み、とても気に 入りました。 そこで、「まずは、今の自分に出来る事を精一杯やってみよう。それで良いのでは?」と 考え、不必要に力まず リラックスして CD 製作に臨みました。 「カタリ、カタリ~つれない心」は、こうして出来上がった、ファースト CD です。当時 の私のレパートリーや好きな曲を中心に、聴手の方々の気持も考えて選曲しました。音楽誌 「レコード芸術」の批評で、これらの選曲を褒めて頂いた記憶が有ります。未熟さも残りま すが、今聴くと、それがとても新鮮です。 セカンドCDの「プッチーニ作品集」は、予てから目標にしていたもので、完成した時の 喜びは、言葉では言い表せません。プッチーニの描くオペラに登場するヒロイン達の想いが 魅力的な甘い旋律に乗せられ語られていく・・美しいメロディーは、初めて聴く方々にも親 しみやすいものだと思います。 これらのCDを通して、より沢山の方々に、オペラや声楽曲に親しんで頂ける切っ掛けに なれば、幸いです。
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